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青山学院大学 社会情報学部
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農林水産省 西経子さん

nishisan
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  -今のお仕事について-

農林水産省の食料産業局で食文化・市場開拓課の課長を務めています。日本の食文化の保護継承はもちろんのこと、食をテーマに各国とのつながりを強化することで、国内外に新たな市場を開拓することをメインに行なっています。 2013年に和食文化がユネスコ無形文化遺産に登録されたことを契機とし、現在では訪日外国人の目的の1位には、日本食を楽しむことが挙げられるほど、日本食の人気は高まっています。こうした海外市場での需要を捉え、積極的に国産農林水産物を提供していくことが、新たな市場開拓に繋がると考えています。 一日のスケジュールは、主に民間の方々との会議や、各省庁との打ち合わせを行なっています。日本の食文化の保護継承のため、国内だけでなく、海外の方々との打ち合わせも行なっています。


-現在のお仕事のやりがい-

この仕事をしていく上での魅力は、私たちの社会を支える枠組みを作っていけるというところにあります。日本の食文化の専門家として、自分達が決めたことがそのまま、社会に形となって反映されることに、大きなやりがいを感じています。民間企業などでは、ターゲットが存在していますが、国の仕事は国民全員が納得するものでなくてはなりません。やはり、その大きなやりがいと責任感というものは、この仕事ならではのものだと思います。


-今のお仕事に興味を持ったきっかけ-

小さい頃から英語が好きで、より大きな枠組みの中で仕事がしたいと考えていました。大学時代の私は、海外に関する仕事ができ、さらに自分たちの生活をより良くするために働ける、外交官という職業に漠然と憧れていました。そんな時、私が所属していたゼミの先生が「外交官という道もあるけど、国家公務員になって、それぞれの省庁で各国の大使館で働くというのも面白いかもしれない。」と助言をして下さったのです。それを聞いて私は、省庁の中で海外に関して仕事をするなら、外務省に限らなくても良いのではないか、また他の省庁で、ある分野の専門家になるのも面白いのではないか、と考え始めるようになりました。官庁訪問で農林水産省に訪問した際に、職員の方々がとても魅力的で、一緒に働きたいと強く思いました。さらに、農林水産省が扱っている、食文化を通じて、自分たちの生活に密着した仕事ができるという面でも、非常に魅力を感じ、農林水産省で働くことを決めました。


-学生の頃と比べて成長できた点-

視野が圧倒的に広がったと思います。国家公務員として、国内外問わず、様々な分野の人と関わる、接する機会があるので、学生の頃よりも、より広い視野で物事を考えられるようになりました。また、アメリカのコーネル大学での留学経験で、語学力が向上し、さらに、異文化コミュニケーションを通じて、多様性への理解がより深まりました。


-学生時代について-

私は国際政治経済学部に所属していました。この学部が学生に勉強させる学部だったので、特に学外活動やサークルには入らず、ひたすら学校で勉強をしていました。大学時代は外交官になりたいと考えていたので、それに関する勉強も行なっていました。また、ゼミの先生と親しかったので、毎週、様々な文献を紹介してもらいながら、勉強を進めていました。


-もし学生時代に戻れるとしたら?-

フランス語を学びたいです。食に関連した仕事をしているので、少なからずフランス語を使える機会があります。今は英語が話せるので、基本的な会話は行えていますが、フランス語が話せれば、さらに相手との距離を縮めることができ、より円滑にコミュニケーションを行うことができると思います。


-留学経験-

私は農林水産省入省後に、アメリカのコーネル大学のビジネススクールに2年間留学していました。入省後3年経ってから留学に行ったのですが、いかに学校に貢献するかが求められている中で、まだまだ実務経験が足りず、苦労することも多くありました。しかし、この留学の中で私は人生にとっての大きな軸を見つけることができました。それは、「働くことは、何か新しい価値を生み出すこと」という考え方です。それから私は、どんな仕事に対しても、何か新しい価値を生み出そうという姿勢で、仕事を行うようにしています。


-ご自身で思う人生の分岐点-

私は高等部から7年間青山学院に通っていました。多感な高校生の時代から青山学院で過ごせたというのは、私にとっては非常に良かったと思います。青山学院の多様性を受け入れる環境が、私の自由な性格と相まって、自分のやりたいことにチャレンジできるとても有意義な学生生活でした。両親も私の意思を尊重してくれていたので、様々なことを自分で決めていました。そのため、自分で考える時間が多くなり、結果的に自分の本当にやりたいことを見つけることができました。


-学生に向けてメッセージ-

自分がやりたいと思ったことはなんでも積極的にチャレンジしてください。学生という立場を最大限生かして、様々なことに挑戦してみることが一番重要なことだと思います。今の私があるのは、自分がやりたいことを、一つ一つこなしていった結果だと思っています。まずは、制約を考えずに自由に考えてみること。そして、それを一定の制約の中に落とし込んで、その中で最大限何ができるかを考える。「これしかできない」のではなく、「これならできる」ということを探していくこと。できない理由を並べるのではなく、どんなに小さなことでも、できることをやってみることが重要だと思います。